洋書と英語の日々


ハードボイルドな男と、ウサギの耳


英語を習っていない子供でさえ知っているような英単語で、組み合わせの妙によって、つまずいた話。

英文は、マイクル・コナリー(Michael Connelly)の、「The Black Ice」より。

このミステリーの主人公は、刑事ハリー・ボッシュ。

とってもハードボイルドな男です。

どのくらいハードボイルドかというと、

Bosch dragged deeply on a cigarette and then dropped the butt into the gutter.

【語句】
¶drag on (熟語)タバコを深く吸い込む。
buttバト(名詞)タバコの吸いさし。
¶gutter/ガタ(名詞)(道路わきの)排水溝。

【訳】
ボッシュはタバコをすぅ〜と深く吸い込み、火がついたままタバコを道路わきの排水溝に投げ捨てた。
M.Connelly 「The Black Ice」

drag on は「タバコをすぅ〜っと深く吸い込む」。

タバコを吸う人ならわかると思いますが、火を消す前に、最後の一口、とばかりに深く吸い込ます。

さらに deeply がついています。
ボッシュはタバコを一口、ゆっくり、めいっぱい吸い込んだのでしょう。

butt は「タバコの吸いさし,吸い殻」などいろいろな意味がある多義語。
詳しくは、ミステリーの英単語 butt にて。

それがハードボイルドのマナー?

ボッシュの得意技は、タバコのポイ捨て。

まして、この英文の場合、ボッシュは火を消した形跡はありません。

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