「English Grammar in Use」で英文法の基本を学び直す

自分は英文法書は日本語のものに限る、と思っていました。
なぜかというと、その昔、英語(洋書)の英文法書を読んで、「わけわからん」と思ったから。
まあ、枝葉末節なことを書いてあるものを読んだからでしょう、その原因は。そもそも読むこと自体に難儀した。

その頃には初学者用に書かれた英語の文法書など「何を今さら・・・当たり前のことを書いてばっかで」、と「読む価値なし」との烙印を押していました。

『English Grammar in Use』(by Raymond Murphy)の評価が高いのは前々から知っていましたが、「へっ、そんなの知ってますよ」、ということばかり書いてあると思って拒否。

でも・・・みんなが「いい、いい」というなら、まあ、薬にもならないとしても毒にはなるまい、と購入。

買った。来た。見た。

・・・素晴らしい。

怒涛の練習問題攻め

日本の英文法書では、練習問題はオマケの存在のように影が薄いですが、『English Grammer in use』では、ページの左は文法の説明、右ページは練習問題。

しかも、量が半端でない。

付属の CD (後述)も実質、問題集ですから、合わせると膨大な数に。

最初は練習問題はそこそこにして、解説をもっと詳しくしてくれ、と思いましたが、練習問題の答えは左ページの解説を熟読すればわかるようになっている。

扱う項目(contents)は 145。
日本人の感覚としたら不思議だが、最初は現在進行形。

もちろん、洋書なので日本語は一切ない。
現在進行形は、

Present continuous

と書かれている。
Present continuous? なにそれ?
英文法用語の英語表記に慣れていない人はそう思うかもしれません。

でも大丈夫。

Present continuous(I am doing

と表記しているので、「あっ、進行形か」とわかる。
次(Unit 2)はこうなっています。

Present simple (I do))

I do があるから、いわゆる動詞の現在形(現在時制)だな、とわかります。

簡潔かつ適切な解説

たとえば Unit 1 の Present continuous。

Sarah is in her car. She is on her way to work.
She is driving to work.

This means: she is drivieng now, at the time of speaking.
The action is not finished.

と例文があり、

I am doing something = I'm in the middle of doing it; I've started doing it and I haven't finised yet;

と解説がある。
Present continuous の見事な基本概念の説明。

ただ、Present coutinuous の概念を説明するのに、Unit 7 で出てくる完了形(Present perfect)を使うのは順序として問題があると思うが、まあ仕方がないでしょうね。
そう意味で、初学者向きではない。

『English grammar in use』には、より入門者向けに、

  • 『Basic grammar in use』
  • 『Essential grammar in use』

があります。
所有していないのでなんとも言えませんが、中学レベルからやり直そうと思うなら上記2書から入るほうがいいかもしれません。

話戻して。

Present continuous、そのあとに、基本概念を保ちつつ、ちょっとそれた Present continuous の説明が続く。

この記事を読んでいる方は英語を勉強している人が多いと思います。
でも、この記事を読んでいるときは英語の勉強は中断しているはず。

中断していても、

I'm studying English.

と言える。進行形は「今~している」が基本概念ですが、寝ている間でも寝言で英語の勉強をしているのは稀な現象でしょう。
でも、毎日(もしくは、ほぼ毎日)英語を勉強している、なら、

I'm studying English.

と言える。などがサラッとだが、簡潔かつ適切に説明されています。

英語で説明されると、良くわかる(こともある)

should というと、「~すべき」と教わるが、この本の最初の定義は、

You should do something = it is a good thing to do or the right thing to do. You can use should to give advice or to give an opinion.

should = 「=すべきである」というのが頭にこびりついていて、should は使いにくい助動詞のひとつだと思う。
should を使うと、表現が "きつい" かな、と。

でも上記定義を見れば、should は、a good or right thing だ、という advice であり、opinion であるので、きつい表現ではないことがわかる。

もちろん、日本の英文法書や辞書にも書いてあるが、should を調べる人などいないのが現実だと思でしょう。

中学で習う英単語はとても重要だが、中学卒業後は難しい単語ばかり辞書を引くようになってしまう。自分は前置詞や come などの基本動詞、助動詞などを何度も辞書や文法書で調べる。

このことは何度もこのブログで書いてきましたが、少なくても自分が英語を教えている高校生たちは言っても聞かない。
入試ではどんな文脈の should でも「~すべきである」と訳しても OK なのが原因だと思うが。

『English grammar in use』の例文、

You look tired. You should go to bed.

「寝るべきだ」は意味はわかるが、どうかと。
advice or opinion として a good or right tihing なのだから、「寝てゆっくりすれば」や「寝てなよ」が言わんとするところか。

もちろん、いいことばかりではない

当たり前だが、この本も万能ではない。

たとえば、unit 36 で would を学ぶ。

You can also use would when you talk about things that happened regulary in the past;

の例として、

Whenever Richard was angry, he used to walk out of the room.

をあげる。

With this meening, would is similar to used to(see Unit 18);

と書いてあるが、Unit 18(used to)を見てもその違いは書かれていない。

この本の上級版、『Advanced grammar in use』には書いてあるのもしれませんが。

used to と would の違いを簡単にいえば、状態動詞、いわゆる普通は進行形にしない動詞とは would は相性がよくない。
used to を使う。

I used to [× would] like vegetables.

There used to [× would] be a bookstore at the corner.
「ジーニアス英和辞典」

など。

付属の CD

CD は更なる問題集。

Present continuou を例に。まずは選択問題。

1・選択問題

選択問題

I'm living か I live を選ばせる。

全問答え終えたら、画面下の Check ボタンを押す。

Check

正解なら、

正解

不正解なら、

不正解

× マーク。それを押せば、正しい答えが出てくる。

発音も聞けます。

発音 このマークを押せば、全文朗読してくれます。

次は実際に文章を書く練習。

2・実際に書いて英文を完成させる

書く

()内の単語、not と watch を使い、英文を完成させる。
正解・不正解を確かめる方法は、選択問題と同じ。

次は、あらかじめ与えられた単語を使って英文を作る練習。

与えられた単語を使い英作文

与えられた単語

まずこのような単語が与えられます。
そして、この中から一語選び、英文を完成させる。

単語を選び、英文を作る

145 ある Unit それぞれに、本体と同じ順序で CD で練習問題。

参考書本体の右側にある練習問題と合わせると、相当な量の練習をこなすことになる。

どうせなら参考書本体の練習問題も CD に入れて欲しかった。
発音が聞けるか、聞けないかは大きい。

ないものねだりは、ないものねだり。

それにしても。

現在進行形の練習問題なんて遠い昔にはしましたが、こんなにたくさんの練習はしなかった。
実際、練習問題を解いてみると間違えることも多く(スペルミス spelling error にも非常に厳しい)、勉強になる。

授業は英語で、ならこんなふうに

とりあえず練習問題は解かずに、左側の解説だけ2週読みました。
3週目は怒涛のような練習問題を解きながら続けていこう。

大量の練習問題をこなす、これがこの本の使い方でしょうからね。
これだけの量をこなせば、英語の基本が身に付くでしょう。
解答もついているし、安心安心。

それにしても。

英語の基本は知っているつもりでしたが、「自分の英語の感覚」と「英米人の英語の感覚」に(かなりの)ズレがあるのに気づいたのは大きかった。
まだまだ勘違いは多いと思うが。

といっても、日本の英文法書より勝っている、とは思いません。
日本の英文法書は、日本人が英語を読んで「ひっかかる = 不思議に感じる」ところを中心に書かれています。
たとえば、『English grammar in Use』には無生物主語の項はない。

どちらにも、一長一短がある。

ところで。

今度、英語の授業は英語で、となるらしいが、うまくゆくだろうか。
疑問符10個。

それよりも、英語で書かれた文法書を日本語で解説する授業のほうがうまくいくと思うが、どうだろうか?
まあ、今は Grammar の授業はないらしいが。

そんなわけで。

『English grammar in Use』、ある程度英語は読んできた、という方にオススメしたいですね。
もう一度、基本に戻って英文法を見直す良い機会になると思います。

コメント

from Junpei

私もこの本をグラマーの参考書として使っています。
読み物としてもおもしろいし、
あのシンプルでばかっぽいイラストが状況をよく示していると思います。

うちの娘が英語を教え始めたとき、日本での英語教育を受けていない彼女のために、私はこの本で教えることをすすめました。
習う駐在員の奥様たちは初心者が多かったので当然赤い本でしたが、教えやすかったみたいです。

久しぶりにコメントできるトピックでほっとしました。最近ちょっとマニアックすぎてついて行けなかった。

from まさんた

Junpei さん、お久しぶりです。

もともとマニアックなブログを目指してましたからね。
というか、普通のことは書こうにも書けない性格なのかも。

「English grammar in Use」、日本で英語を学んだ人は読んでみるべきですね。

以前、高校生が使っていた問題集を見たら Jack だか何だか主語は忘れましたが、「"Jack has much money."」とありました。

それで、「much でもいいけど、今は会話では have a lot of [lots of] money というのが普通だよ」、と辞書を引かせました。
これからは「English ~」を使って説明しようかと。

基本に立ち戻るのは何事でも大変。

日本語で書かれた英文法書で一から復習する気にはなれない。
そういう意味でも「English ~」はいい本ですね。

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