Globish、ベーシック イングリッシュの再来?

英単語はどれくらい覚えなくてはならないのか?

個人的意見を言えば、

たくさん知っていれば知っているほど、いい。

当たり前といえば当り前ですけど。

「必修、英単語OOO語!」なら分かりますが、「これで十分、英単語OOO語!」というのは、その根拠が不明。

英単語はたくさん知っているほうがいいのに、「これで十分」のような本が売れる(買う)理由は分かります。

誰だって、少ない努力(練習)で効果があるほうがいいですもん。
(その効果の程は別問題として)

Basic English(ベーシック イングリッシュ)

オグデン(C.K.Ogden 1889~1957)という言語学者が Basic English というのを提唱しました。

一時期、評判になったようです。
なんせ、850の英単語でなんでも表現できる、というのですから。

英単語を覚えるのに、汲々としていた日本人にとって、さぞかし「福音書」のような感じだったでしょう。

最近、第二のオグデンが現れたようです。
はてなブックマークで注目されている、非ネイティブの英語術 年齢不問 1500語だけで話せる グロービッシュのすゝめ
「グロービッシュ」とは何か?については、リンク先を。

Globish、おそらく global english からの造語だとは思いますが、

1500の英単語だけでコミュニケーション可能。

オグデンの2倍近いですが、「1500」だけでなら、少なく感じるでしょう。

単語選びの基準は?

ですが。

1500語の単語リスト、よくみると、apple や orange はあっても、strawberry がなかったりする。
イチゴ栽培農家さんや、ケーキ屋さんと会話するのに困る。

オグデンの 850語も同じ。apple や orange があって strawberry がない。

それは、まあ、どうでもいい話かもしれませんが。

しかし。
Globish の単語リストには、問題点アリ。
you や your はあっても、yours や yourself がありません。

apple や orange より重要でしょう、yours とか yourself は。

オグデンの 850語にも同じような問題がある。

「I」 はあっても「my, me, mine」はない。
まあ、「my, me, mine」は「I」に含まれる、と解釈はできますが。

しかし。

I あり。
he あり。
she なし。
we なし。
they なし。

それなら I も he も載せなければいいのに。

さらに、オグデンの850語には数詞は全く載っていない。
Basic 以前の英単語っていうことなのか?

一方、Globish の単語リストの数詞は中途半端。

ten あり。
twenty あり。
thirty あり。
forty あり。
fifty あり。
sixty なし。
seventy なし。
eighty なし。
ninety なし。

「1500語」におさめるために、むりやり除外した感があり。

先ほどのリンク先のタイトル、「非ネイティブの英語術 年齢不問 1500語だけで話せる グロービッシュのすゝめ」とありますが、

私は60歳です。

と言えませんね。

あっ!

I'm ten years older than the people of fifty.

って言えばいいのか!

相手があることですし

Globish は、

simple sentence structures
難しい構文は使わない

を標榜しているようですが、提唱者?ポール・ネリエール氏の発言、

If we all had the SAME limitations, it would be as if we had NO limitations at all.

※ 上のリンク先やGlobish のホームページに動画があります。

仮定法って難しいと思うのですが・・・。
まして、仮定法の中に as if 構文が入っている。

これ、「simple sentence structure」と言えますかね?

Globish、レベル高そう。

そして、かなりの英文法の知識が必要かも。

「英文法不要」論よりは、結構なことです。

ただ、英単語は1500語だけでいい、は・・・ちょっと。

native English speakers はもっとたくさん単語を使う。
ネイティヴに、「この1500語」だけで話して下さい」、と言ったら困惑されるでしょう。

逆の立場で考えてみる。
外国人に「この1500語の言葉で日本語を話して下さい」って言われたら?

話せなくなりそう。

「あれ?この単語使っていいんだっけ・・・」と。

自分が "使える" 英単語は1500語でもいいと思いますが、"知っている" 英単語はもっと多くなくてはダメだと思う。

英語はやさしく

なんか Basic English や Globish 批判みたくなってしましましたが。

簡単な(plain)英語を使うのは、もちろん自分も賛成です。

「髪(伸びすぎ)、切ったほうがいいよ」を、

You should have your hair cut.

ではなく、

You need a haircut.

といえば十分だし、自然。

「無精ひげ、すごいな」なら、

You need a shave.

「無精ひげ」を英語で何ていうのか、自分は知らない。
※ 調べたら、「stubble, stubbly beard, three-day beard」というらしい(英辞郎)。

でも、「You need a shave」で「ひげが伸びているぞ」、もしくは「ひげ、剃れば」と伝わるはず。
「ひげ」という言葉を使わなくても。

ただ、学校英語の影響なのかどうか分かりませんが、簡単な表現って最初はなかなか口から出てこない。今でもそうですけど。

そういう意味では、

You should shave your beard.

というような、まわりくどくても、一応意味が通じる英文を書ける(話せる)のが第一でしょう。

自分は英語を使わなくてはならなくなったとき、中学で習うような英単語の重要さに心底気づきました。
※ 参照:拙記事 - 英語の基本動詞について

Globish の話に戻りますが。

ホームページを見ていて思ったこと。

やっぱり、かなりの努力が必要っぽい。

そして。

Communicate in English, using only 1500 words.

とは謳っているのに・・・。

「ABOUT GlOBISH」に phraseology とか難単語あり。

なんでホームページを1500語で書かないの??

コメント

from ベー

basic englishでは数詞、人称代名詞の活用形、固有名詞は自由に使えます。厳密に850語というわけではないです。
850語で普通のことなら、大体表現できるらしい。

from まさんた

べーさん、初めまして。

1000語ぐらいあれば、日常会話なら大体のことは表現できるでしょうね。

allways, also, doubt, duty, evening, hot, noon, plan, think, wish, want, yet ・・・。

Basic English を見ると、加えたい単語がぞろぞろと思い浮かびます。
think は必須だと思いますが、なぜ入れなったのでしょうか。

逆に、リストにある prose「散文」は要らないのでは?と思ったり。

from ベー

普通の英語を学んでいる立場から言うと変な感じがしますね。try がないし。
BEの単語選定の基準はよく使われる順ではなく、応用が利くのが前提なってるかららしいです。
in my opinion とか、it seems to me that
とかでいえるようです。thought が単語に入っているので、give it a thought とかの表現ができます。

850語の他にも、ビジネス用単語とかの単語表もあります。

個人的にはbasic englishの考え方の一部は英語学習に役立つと思っているので、ベーシック関係の本は結構持っていて、たまに読んでいます。知らない言葉があっても、そして少々回りくどい言い方になったとしても何でもいえるはずというのは魅力があります。

from まさんた

べーさん、こんにちは。

何て表現したらいいのかピンとこなくても、「回りくどい言い方」であろうときちんと伝えられる、というのは重要なことですね。

単語の選定にケチをつけましたが、「英語は出来るだけシンプルに書く」は今や常識ですが、Basic English はその先駆者。

自分も数冊、Basic English 関連の本を持っています。
室 勝(著)『ベーシック・イングリッシュ入門』という本に、「~するのはむずかしい」という問題があり、

 It is very hard ・・・

 It is almost impossible ・・・

 You have litte chance of ・・・

などの解答が載っています。
Basic English には「difficult」が入っていないからでしょうが、逆にいろいろな表現を学べますね。

「あいまいな発言」なら、「an ambiguous statement」ではなく、「not a clear statement」でいい。

でもやっぱり単語の選定が気になりますね・・・。
Basic words を少し増やし、改訂版 Basic English が出れば、もっと便利になるのではないでしょうか。

from べー

>Basic words を少し増やし、改訂版 Basic English が出れば、もっと便利になるのではないでしょうか。

そうですね。そう思います。ある種の名詞に-ing,-edを使って分詞として使えるという説明があるのですが、だったら動詞として使うことを認めればいいのにと思います。
(BEのルールでは、I am writing to you.は可能だが、I write to you. は不可)

English through picturesという本の3冊目はBasic Englishから少し拡張されているようです。(1,2は完全にbasic)

室氏の本、私も持っていてたまに読んでいます。表現がくどくて英語としていかがなものかと思うものもありますが、単語を知らなくても同じ内容をひねり出す能力は大事かなと思います。

話が変わりますが、個人的にはPlain Englishの方が分があるかなと思います。語数制限はなく、動詞句の表現を使う動詞一語で表現したほうが力強くていいのだと言っています。

from まさんた

べーさん、こんにちは。

「読む」は別として、「書く・話す」については、自分は密かに Plain English の信望者です。

昔、Plain English の日本における伝道者?ケリー伊藤氏の『プレイン・イングリッシュのすすめ』を読んで感銘を受けました。

Basic English にある、もやもや感を解消してくれた感じです。

Plain English も Basic English も、「難しい単語は使わずに」という点では一致していますが、単語制限をした Basic English と、「ネイティヴなら誰でも分かる英語で書く」を基本とした Plain English。

目標は同じだとしても、制限をなくした点で Plain English の勝ちといってもいいと思います。

日本を含めた非英語圏の人間としては、「英語」ということに関しては、英語圏に属する人たちの意志は無視できません。

英語が母国語の人たちにとっては、Plain English は受け入れるのは簡単でしょう。

一方、Basic English、知っている人がどれだけいるか分かりませんが、基本、英語は850語で、と聞いたら「象牙の塔の住人の発言」としか思えないかもしれません。

日本のように戦争に負け、強制的に日本語をやさしく(漢字制限、新仮名遣い、などに)しなければならない状況になったことはありませんから、英国や米国は。

それに、「回りくどくても通じる」も大切ですが、聞いているほうは「短く簡潔な」英語を好むでしょう。

もちろん、相手の人柄にもよるでしょうけどね。
個人的な経験ですが、自分のヘタな英語をなんとか理解しようとしてくれた英米人もいましたが、あからさまに「もっと簡単に言えよ」という顔をした人もいました。

そのおかげで英語は Plain に、の重要性に気づいたのですけど・・・。
あのときは、ほんとーに、変な汗が出た。

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