come 英語の基本動詞

come 英語の基本動詞

come の基本概念を 『Longman Dictionary of Contemporary English (以下、Longman)』で調べると、

MOVE TOWORDS SB/STH

つまり、

誰か(何か・どこか)に向かって動く

図にすれば、

come の基本概念

しかし、come がやっかいなのは、日本語の「来る」と「行く」が合わさった意味をもつ、ということ。

聞き手と話し手にとっての come

※ 基本動詞の重要性については、英語の基本動詞についてをご参照のこと。

さて、come ですが、

小西友七(著)『英語のしくみがわかる基本動詞24』(以下、基本動詞24)の一節。

"Come here. Tea is ready."
"I'm comming.

「こちらへ来て、お茶が入ったわよ」
「すぐ行くよ」

同じ come でも、日本語にすると、「来て」と「行くよ」。

英語では「来て」も「行くよ」も come なのは、会話をしている両者とも、頭にある「向かう方向」は、tea のあるところだから。

come を意識する場所

『基本動詞24』の解説。

...この例文の1つ目の Come は「話し手のところに来る」で、2番目の come は「聞き手のところへ行く」です。この2番目の返事を、日本語につられて、

I'm just going.

としてしまうと、今からどこかよそへ外出することになってしまいます。以前、アメリカでホームステイしていた高校生のこんな失敗談を聞いたことがあります。
夕食時、ホストマザーが「ご飯ができたわよ」と声をかけてくれたのですが、ちょうど宿題をやっていたので「宿題が終わったら行きます」と答え、あとで行ってみると彼の食事は何も残っていませんでした。そして、ホストマザーが「あら、宿題が終わったら、どこかへ出かけるんじゃなかったの」と言ったそうです。そう、皆さんの推察通り、彼は、

I'll go after I have finished my homework.

と言ってしまったのです。

つまり、go の基本概念を図にすると、

go の基本概念

I will come to America during the vacation.
休暇中にアメリカに行きます。

この言葉は通常アメリカにいる、またはアメリカに行く予定の相手に向かって述べたのもと推察されます。もしこれを、

I will go to America during the vacation.

と go を使って言うと、アメリカとは何の関係もない相手に対し話しているか、あるいは相手に対して無関心のような感じになってしまいます。
―『基本動詞24』

日本にいる人に対し、go を使うのは、「聞き手から離れる」から。

アメリカにいる人に対し go を使うと「相手に対し無関心」に感じられるのは、「気持ちのうえで距離感が出る」から。

無関心を感じさせる go

既知の come、未知の go

We're going into town ― do you want to come along?
これから街に行くんだ。いっしょに来る?
―「Longman」

come along は「いっしょに行く(来る)」。

こういう句動詞についてはのちほど。

ところで。

この英文では go と come が使われています。

"We" が何人なのかはわかりませんが、この発言者を A さん。

"do you want to come along?" と誘われた人を B さんとします。

A さんたちは、これから town に行くことを知っています。

A さんたちの頭の中は、下の図。

A さんたちの頭の中

じゃあ、なぜ B さんには "We're going into town" と言ったのか?

それは B さんは、A さんたちが town に行くことを知らないから。

上で引用した英文と比べてみます。

"Come here. Tea is ready."
"I'm comming.

「こちらへ来て、お茶が入ったわよ」
「すぐ行くよ」

お母さん?の言葉、

"Come here. Tea is ready."

と言われても、聞き手が「どこに?」と混乱しないのは、

お互いに come する場所を知っているから。

come を意識する場所

一方、さっきの英文。

We're going into town ― do you want to come along?
これから街に行くんだ。いっしょに来る?
―「Longman」

聞き手 B さんは A さんたちがどこへ行くのか知りません。

town は B さんにとって「未知」の場所。

だから、話し手 A さんは B さんに対し、"we're going into town." と伝えます。

そして、聞き手 B が、「ああ、A さんたちは town に行くのか」と理解したあとで、A さんは "do you want to come along?"。

そういえば、

おい、どこへ行くんだ?

というとき、

Where are you going (to)?

とは言いますが、

Where are you coming?

とは言いませんね。

come の基本概念は、

MOVE TOWORDS SB/STH

つまり、

誰か(何か・どこか)に向かって動く

なのに。

やはり go には「未知」、come には「既知」のニュアンスがあるようです。

もちろん、go の「未知」といっても、「知らない場所」という意味だけではなく、「知ってはいるが、話題にのぼっていない場所」という意味も含みます。

上の英文の town なども、そう。

ところで。

come も表現によっては、「未知」の意味になることがあります。

Where did you come from?
あなたがここに来る前にいたところはどこですか.
―「カレッジライトハウス英和辞典」

しかし、それでも come のニュアンスは残っています。

前提として、ここに来る前は。

come のニュアンス

一方、

Where have you been?
どこにいたの? / どこに行ってたの?

こちらは、「どこ」が中心。

話をまた come (既知) と go (未知)に戻しますが、「 come + 補語 」、go + 補語 」 でも多少、そのニュアンスがあるような気がします。

Her dream came true.
彼女の夢は実現した.
―「新編 英和活用大辞典」

His company went bankrupt.
彼の会社は倒産した.
―「ヴィスタ英和辞典」

come true は come の基本概念と同じ。

come true

go bankrupt の場合。

go bankrupt

向かう(べき)ところから遠ざかって行ってしまう、のが go。

「未知」なことは「恐ろしさ、不安さ」をともないます。

ですから、go のあとに続く形容詞は、悪い意味のものが多いです。

でもまあ、この話は、また別の機会に。

come + 副詞・前置詞

今回は come の基本概念について書きました。

しかし、

The moon came and went.
月が見えたり,隠れたりした.
「ジーニアス英和辞典」

のように come が単独で使われることもありますが、基本概念は、

MOVE TOWORDS SB/STH

ですので、方向を表す副詞や前置詞とセットで使われるのが普通。

Come here. こちらに来なさい.
Come again. また着てね./ またどうぞ(店員が客に言う).
―「ヴィクトリーアンカー英和辞典」

He came across the Atlantic in a small sailboat.
彼は小さなヨットで大西洋を横断した.
She came down to breakfast at eight.
彼女は8時に朝食を食べに降りてきた.
―「カレッジライトハウス英和辞典」

こういう、come + 副詞・前置詞 は無数にあり、全てを取り上げることは、とても不可能。

ですから、よく見かける come + 副詞・前置詞を、次回から、数回にわたって書く予定です。

コメント

from Junpei642

今年最初のトピックはComeですね。
I'm coming now.
I'm coming in 5 munutes.

日本人にとってそっちにいくのもこっちにいくのも、
行く=goなので、これこそ英語で生活してみて初めて身につくんじゃないかと感じました。
私も慣れるのにしばらくかかりましたが、今ではこういう間違いはしなくなりました。
頭に「行く」「来る」という日本語が残っている限り悩みそうですね。
続きのお話楽しみにしていますよ。

from 管理人 まさんた

Junpei642さん、こんにちは。

とりあえず、書くのに楽そうな come にしてみました。
が、生活に根付いた単語は、どれも理解が大変なことに気づきました…。

中学や高校では come のような簡単(そうに思える)単語は深く教えませんからね。

逆に、infatuation のような、難しそうに思える単語のほうが覚えるのが楽。

come について書いてみて、つくづくそう思いました。

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