「英文法を考える」、で「五文型」を考えてみた

池上嘉彦(著)『英文法を考える』は少し難しいですが、読むと考えさせられることが多く、何度も読み返した本の一冊です。

『英文法を考える』の第一章のタイトル。

文法の限界

Ⅰ-1 いわゆる「五文型」の不十分さ

何が不十分かというと、たとえば、

(1) He went to the station.
(2) He looked at the girl.

という英文の、to the station や at the girl の扱い。

五文型では不十分?

池上さんの解説。

「五文型」の考え方では,このような文では 'to the station','at the girl' の部分は無視し,いずれもSV型と認定することになる。しかし,考えてみれば,この無視されている部分は術語動詞である 'go' と 'look' の意味にとっては欠くことのできない部分である。

確かに。

でもこれを SV型(第1文型)と、「文法的に」解釈するのは、何も問題ないと思います。

授業で、

He went で終わったら、なんかこう、気持ち悪いでしょう?

彼はどこへ行ったんだー! 頼む!教えてくれー!

と叫びたくなりませんか?

だから go のような動詞には「どこへ」という句が続くのです。

He looked at the girl. も同じです。

ただ先生は、

なぜ見たんだー! the girl ってどんな子なんだー!

と叫びたい気持ちでいっぱいです。

と教えればいいことだと、自分は思いますが。

どうでしょう?

同じ第3文型でも

さらに、文型は同じでも...という問題も指摘されています。

A cat bit a rat.
John loved Mary.
John crossed the bridge.
John had blue eyes.
John received a letter.
John survived his son.
The hall seats 100 persons.

Mary を愛する青い目の John。
しかし、彼のもとに届いた謎の手紙によって John の運命は激変する。

橋を渡り、100人収容できるホールへと向かう John。

そこで見たものはなんと!

猫がネズミを ガブッ!という身の毛もよだつ恐怖の光景だった!

事件の核心を胸に秘め、息子に先立たれながらも John は・・・

...ってこれは単なる自分の空想でした...。

もう一度、英文を引用します...。

A cat bit a rat.
John loved Mary.
John crossed the bridge.
John had blue eyes.
John received a letter.
John survived his son.
The hall seats 100 persons.

これは学校文法ではすべて第3文型になります。

しかし。

A cat bit a rat.

は、行為を表す動詞。

でも、

John had blue eyes.

は行為ではない。

しかも、受動態にして、

A rat was bitten by a cat.

とはいえるが、

Blue eyes were had by John.

とはいえない。※いえなくはないが、不自然な英文になってしまう。

そのほかにも池上さんはいろいろと分析されていますが、ここでは省略。

いったい幾つの「文型」が必要なのでしょう?

もちろん、『英文法を考える』は高校生向けの本ではありません。

でも、もしこういう認知言語学的なことが高校の英語の授業に入ってきたら、どうなるのでしょう?

今でも多少は「語法」ということで教えられていますが。

普通に勉強していれば、

I have a cold. 風邪ひいちゃってて。

を、A cold is had by me. と受動態にすると、「何かがおかしい...きっと、何かが間違いなく間違っている...」と気づくようになると思います。

五つの文型でさえ、苦戦している高校生もきっと多いでしょう。

それをさらに細かく分類して覚えなくてはならないとしたら・・・

少なくても自分だったら、光より早く英語、いや、人生そのものに挫折します。

昔から、何事でも5個以上は覚えられない頭なので...。

それはともかく。

自分なりに、文型について考えてみました。

ここからが本題...のはずでしたが、あまりにも長くなったので、本題は省略。

というわけで、みなさんも「英文法」と「文型」について考えてみてください。

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