probably などの「確信度」を表す副詞

probably や maybe など、「たぶん,おそらく」を意味する英語の副詞について。

自分はこういう副詞を、英語を習いたて(高校時代を含む)の頃は全部まとめて「たぶん」と処理していた記憶があります、たぶん。

そこで、今回は「確信」の度合いを表す副詞のまとめ。

possiblymaybeperhapslikelyprobably

主に、この五つの単語を。

ポ・マ・ペ・リ・プロ?

以前紹介した、川田拓矢(著)「川田流英語のツボ」にこんなことが書いてあります。

ポ・マ・ペ・リ・プロ

これは何かというと、possibly, maybe, perhaps, likely, probably の確信度の違い。

ポ:possibly(0%に近い)
マ:maybe
ペ:perhaps確信の度合い
リ:likely
プロ:probably(100%に近い)

※「川田流英語のツボ」79ページより

自分はなんとなく可能性の高い順に覚えたいので、順番を変形させてもらいます。ついでに、呪文?「ポ・マ・ペ・リ・プロ」もはずしちゃいます。

こんな感じ。

probably(100%に近い)
likely
perhaps確信の度合い
maybe
possibly(0%に近い)

たった五つの単語なので、じっくりと見ていけば呪文を唱えなくても覚えられると思います。

が、何はともあれ、ひとつずつ、検討。

probably

さっそく probably から。

常用している「ジーニアス英和辞典」の probably の訳文は、

たぶん,十中八九,おそらく

ちょっと幅広い。

しかし、次の解説があります。

起こる確率が8-9 割ぐらいと思われる場合に用いられる.

おお、かなりの確信度。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English/ロングマン英英辞典)の最新版はかなり玉虫色の定義なので、第二版の定義を見ると、

almost(but not quite)certainly

「十中八九」に近い感じ。

そして次の例文が載っていました。

John probably told his father all about that matter, he usualy tells him everything.

たいてい、何でもお父さんに話をするジョン君。
そんなジョン君だから、あのこと(that matter)も全部お父さんにきっと話すだろう。

あのことっていったい・・・

それはともかく、この文脈では probably を使うのが自然。
かりに、確信度の低い possibly を使うと前後の流れがおかしなことになってしまいます。

ここで、probably の(一応の)訳語は、「十中八九」に決定!

たぶん。

いや、念のため、COD を引いてみる。

almost certainly

certainly は、

definitely ; undoubtedly

かなり強い確信。

probably の訳語、「~にちがいない」でもいいかも。

とりあえず、「100%ではない」と覚えておけば大丈夫か。

likely

続いて likely

Longman の定義はズバリ、

probably

そして、most / very likely と修飾語を伴うと書いてあります。

「ジーニアス英和辞典」でも、

◆《米》では単独で用いるが、《英》では very, most, quite, more を前に置くのが普通

との解説が。

どうやら likely も probably と同じくらい確信度が高いようなので、

likely は probably よりちょっとだけ可能性が低い。

しかし、very や most が付くと、probably と同じ。

な感じか。

perhaps と maybe

perhaps になると問題発生。

川田さんの「ポ・マ・ペ・リ・プロ」を可能性の高い順に並べてみると、

probably(100%に近い)
likely
perhaps確信の度合い
maybe
possibly(0%に近い)

likely は probably と同じくらいの確信度、と考えると、

probably(likely), perhaps, maybe, possibly

ということになります。

しかし、「ジーニアス英和辞典」の perhaps の説明に、

話し手の確信度は probably, maybe, perhaps, possibly の順に低くなる.

perhaps と maybe の確信度が逆転。

どっちが正解?

でも、「ジーニアス」では、

《米》では maybe が普通.

と解説があるので、同じくらい、と考えてよさそうです。

ちなみに、確信度合いは、

起こる確率が5割以下と考えられる場合に用いる。
「ジーニアス英和辞典」

だそうです。

maybe について、「表現のための実践ロイヤル英文法」にマーク・ピーターセンさんのわかりやすい解説がありました。

Helpful Hint 20 maybe と 「たぶん」

副詞の maybe は<可能性を表す助動詞 maybe動詞>なので,意味もそのとおり,「~の可能性がある」ということにすぎない。それでも,なぜか,「maybeたぶん」と暗記している日本人の英語学習者が多いようである。

続いて、

たとえば,来年あたり富士山が爆発する可能性はまったくないわけでもないので,"Maybe Mt. Fuji will erupt next year."(富士山は来年爆発するかもしれない)と言えるが,この英文は「富士山はたぶん来年爆発するだろう」などのような意味には決してならないのである。

なるほど。

maybe は単に、「可能性はある」という意味か。

ん~スッキリ。もう一度、なるほど。

でも「可能性はある」って、確信度は何%?

ともかく、perhapsmaybe の確信度は、

可能性はあるよ。

くらいか。でも「可能性があるよ」って何%だろう・・・。

possibly

「ジーニアス英和辞典」によると possibly の確信度は、

「起こる確率が1-3割」の場合に用いる

となっています。

やはり possibly の「確信度」は低いのか?

さらに、阿部一(著)「基本英単語の意味とイメージ」にはこういう図がありました。

副詞の確信度

やはり possibly の確信度は「1割~3割」が妥当な線か?

が、がが、「カレッジライトハウス英和辞典」を見てみたら「確信度世界」を揺るがす記述を目にしました。

同書の likely の項に「可能性ランキング」が載っています。

たくさんの単語があるのですが、今回扱っている五つの単語だけを「確信度」が高い順に表にしてみます。ついでに、逆「ポ・マ・ペ・リ・プロ」も載せてみます。

順位カレッジライトハウス逆「ポマペリプロ」
1probablyprobably
2likelylikely
3maybeperhaps
4possiblymaybe
5perhapspossibly

万年最下位だった possibly が大躍進、というか小躍進。

しかも、この表の作成者は、Dwight L. Bolinger さんという、もうお亡くなりになられましたが、元ハーバード大学名誉教授。

ハーバードの名誉教授といったら、どのくらい偉いのかさえ、わからないほど偉い人。少なくても自分よりは何万倍もエライ人。

はたして possibly はどのくらいの「確信度」なのでしょうか?

さらに、Longman の possibly の定義は、「確信度世界」の根本を揺るがす定義でした。

= pehaps, maybe

ん・・・

こうなったら、こうしましょう!

maybe = perhaps = possibly

probably = likely

で、図にしてみると、

副詞の確信度

あとは、

その場の雰囲気で!!

さらに助動詞が加わると...

こういう、確信度の副詞は助動詞とセットになることが多いです。

そして、「確信度」がさらに複雑に。

先ほど図を引用した「基本英単語の意味とイメージ」に、

It will rain tomorrow.

という例文が載っています。

will は(場面によっては)かなり「確信度」が高い助動詞。

詳しくは「助動詞 will について」を参照・・・って書いてないや。

will は中学・高校時代に思っていたのとはかなり違う意味の助動詞なので、そのうちとりあげたいと思います、たぶん。

話を戻し、先ほどの例文に probably を加えた文。

It will probably rain tomorrow.

これだと、

確信度が若干落ちてきます。

それは、100%ではない副詞 probably を加えたから。

でも、雨が降る可能性は大だ、と考えていることにはかわりません。

しかし、

Probably it might rain tomorrow.

だと、

論理上、何となく落ち着かない文に

なります。

それは probably という「確信度」の強い副詞と、might という「確信度」の弱い助動詞の組み合わせだからです。

日本語でいうと、

十中八九、雨がひょっとすると降るかもしれない。

という感じか。

詳しくは「過去形の助動詞について」を参照・・・って書いてないか。

見た目が過去形の助動詞は案外、難物なので、そのうち書きたいと思います、たぶん。

実例でみる「確信度」と「感情」

ミステリーの洋書にこんな英文がありました。

ストーリーがばれてしまうので、出典は書きません。
そして、登場人物の名前も変えました。
ご了承ください。

"Mr.Incredible's burns are fatal, " the doctor said. "I can help him with the pain, and I intend to do it. He breathed flames and his throat and lungs are damaged. He may not regain consciousness. In his condition, that would be a blessing. In the event that he does regain consciousness, the city police have asked me to take the airway out of his throat so that he might possibly answer questions. I've agreed to try that―briefly."

長いので一行目から順に。

"Mr.Incredible's burns are fatal, " the doctor said.

【語句】burn (名詞)やけど。

【訳】
「Mr. インクレディブルさんは致命的な火傷をおっています」 医者は言った。

burn が複数形ですから、全身火傷、なのかもしれません。

"I can help him with the pain, and I intend to do it.

【訳】
「痛みを和らげてあげることくらいはできるかもしれません。もちろん、やってみるつもりですが。

can がイタリックになっています。

しかも、"I can ease the pain" ではなく、help を使っています。

患者の状態からすると、そうすることくらいしかできません、というお医者さんの気持ちが表れている表現。

He breathed flames and his throat and lungs are damaged.

【訳】
炎を吸い込んでしまって咽喉と肺がやられています。

医者の客観的な描写。

ちなみに、flame 「炎」はなぜか複数形になることが多いです。
あの、メラメラとした感じが複数形を思わせるのか?

lungs と複数形になっているので、両方の肺がダメージを負ったのがわかります。

He may not regain consciousness.

【訳】
意識は戻らないかもしれません。

ここで助動詞 may が出てきました。

may not の場合、may と not はセットではありません。
not は動詞を否定します。

この英文では、regain を否定。

He may [ not → regain consciousness ].

[意識が戻る ← これを否定] 可能性がある。

ところで。

医者は男が意識を回復するとは思っていないでしょう。

最初に「致命的な火傷」といっているのですから。

でも、きっぱりと「もう意識は戻らない」と言うのはちょっと・・・と思ったので、may を使ったのかも。

In his condition, that would be a blessing.

こんな状態では彼にとっても、そのほうがいいでしょうね。

that は「He may not regain consciousness.」を指す。

would は「仮定法」なのか、「推量」なのか迷いました。

「仮定法」と考えれば、「もしこんな状態が続くなら」に仮定の気持ち。

ですが、「回復の見込みなし」と医者は判断していますから、「推量」のほうが正しい、と考え直す。

助動詞を過去形にすると、柔らかい表現になったり、確信度が下がったりしますね。さっき、ちょこっと書きましたが。

will はかなり強い確信。

ですから、would も確信度は高い。
『ジーニアス英和辞典(第四版)の記述。

話し手の確信度は通例 could, might, may, can, should, ought to, would, will, must の順に強くなる。

もちろん、助動詞なしが確信度は一番高い。
このお医者さんの本音は、

In his condition, that is a blessing.

でしょうけど、少し、表現を和らげるために、would を使ったのでしょう。

確信しているが、はっきり言うのもアレなので、っていう感じの、「ぼかす would」。

In the event that he does regain consciousness, the city police have asked me to take the airway out of his throat so that he might possibly answer questions.

【語句】airway (名詞)気道を確保し、酸素を送り込むための器具,マスク,チューブ。

【訳】
市警の人に言われました。もしも意識を取り戻すようなことがあったら、咽喉からチューブを取り外してくれ、と。ひょっとしたら質問に答えられるかもしれない、と言うんです。

In the event that he does regain consciousness という表現、はたして市警がこの表現を使ったのか、頼まれた医者の考えが混じった表現なのか、それはわかりません。

しかし、when (If) he ... ではなく、in the event that ... という大げさな表現に、he does regain consciousness と「強調」の意味が込められた助動詞まで使っています。

まず、ありえないけれども、という気持ちが伝わってきます。

そして、so that he might possibly answer questions.

「確信度」の低い might と possibly の組み合わせ。

万に一つもないだろうが、とほぼ同じ意味と解していいかも。

これも市警が言ったのか、医者の感情が入り込んだ表現なのか。

なんとなく、後者の感じがします。
市警としては、意識が戻って欲しいのですから。

まあ、その市警が男の状態を見て、「こりゃダメだ」と思ったなら別ですが。
そこらへんは、前後を読んでもわからず。

最後の文、

I've agreed to try that―briefly."

【訳】
やってはみます、と答えました。ただし、ほんの短い時間だけですよ、と付け加えましたが。

do that ではなく、try that。

そして、―briefly とのつけ加え。

この英文は実にオブラートに包まれた表現がたくさん出てくる面白い英文、と思って引用した記憶があります。

読み返してみると、このお医者さんの気持ちがよく出ている英文です。

こういうのを感じながら洋書を読むのも面白いです。

というか、誰でもそうして読んでいるんですけどね・・・

それにしても。

こういう、高校や、助動詞など中学で教わる単語ほど、難しいですね。

コメント

from CHACHAY

perhapsのほうが自信ない時に使われているような気がします@欧州

from まさんた

そうですか。perhaps のほうが自信なさげですか。
ご意見を参考に、また調べ直してみます@あじあ

from bocca

のんびり英語の勉強をしています。

あいまいな「たぶん」を知りたくて、
こちらにたどりつきました。

解り易かったです。
すんなり頭に入りました。
ベースは抑えたので、あとは実戦で鍛えます。

感動したので思わずメールを。
ほかのブログも参考にさせていただきますね。

from まさんた

bocca さん、はじめまして。
そして返信遅れましてすみません。

「解り易い」と言っていただきましたが、この記事、長いですね・・・

機会があれば、もっと簡潔に書き直します。

実践で鍛えてもらい、間違いなどを指摘して下さい。
お互い、のんびり、じっくり英語の勉強をしていきましよう。

from Kyosuke

大変解りやすい解説でした。
私なりに考えてみたのですが、
possiblyの項目で紹介されている「確信度」の図で
注目すべきは「perhaps」の位置だと思います。
なぜperhapsの位置が大きく違うのか。。
日本語訳に関係なく、おそらくこれは
「perhaps」には本来「確信度」の大小が関係ないのではないでしょうか?

たとえば、
「たぶん明日は雨だろう」は確信度に関係があるのでmaybe。
「たぶんRoyはバカだろう」は大小が関係ないのでperhaps。(会話で普通にmaybeが使われるが。。)

学者がそれを図に記すとき、ここで悩むのだと思います。
「perhapsの確立を数値に置き換えるべきかどうか」
置き換えるとしたら、、50:50と解釈するほか無い。。
置き換えないとしたら、欄外的に最下位に「どっちか“分からないけど”たぶん」という解釈で位置づける。
だから順位が大きく変わる。
そのように感じました。

from まさんた

Kyosuke さん、はじめまして。

“perhaps には本来「確信度」の大小が関係ない”というご指摘、そうかもしれませんね。

Perhaps she's next door.

で頭の中にあるのは、

She's next door or she isn't next door.

の二択。

ジーニアス英和辞典(第四版)には、perhaps の確信度は 35-50% と書かれていますが、その根拠はわからない。

perhaps は「she isn't next door.」という気持ちが多少、強いということでしょうか?

そして perhaps は確信度だけではありませんね。

Bob is an idiot, perhaps.

の場合は perhaps は、確信度というより、表現を多少、和らげるために付けるものですし。

日本語でも、「お前はバカだ」というと直球すぎるので、「お前はバカか」とするのと同じかも。

確信度については、何%とかで測るべきではないかもしれません。
再考し、記事を書き直してみようと思います、perhaps。

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