ラテン語

英語のほかに、他の外国語を勉強している方も多いと思います。

自分はフランス語とラテン語を少し、正確に言えば、すこ~しだけ学んでいます。

英語がペラペラならまだしも、英語でつまずいているのに、他の言葉に手を出すなど笑止千万、という声が聞こえてきそうですが、それはそれ、これはこれ。

そのうち、このブログでラテン語勉強日記、みたいなものを始めようかと思っています。

まずは、自分が持っているラテン語の参考書を紹介。

ラテン語の文法書

講談社:大西英文(著)

定価987円
ここが◎新書なので、手軽に入手できる。
ここが×入門書なのに本格的(批判とは言えませんが…)。

ラテン語というマイナーな言語が新書で手に入るのはありがたいです。

しかし、「はじめての」と言いつつも、普通のラテン文法書と遜色なく文法事項を扱っています。

逆にいうと、ちゃんとした文法書なので全くのラテン語初心者では、腰をすえてじっくりと読まないと最後まで読み切れない可能性が大。

自分もラテン語の本で最初に買ったのはこの新書でしたが、最初は読み切れませんでした。

白水社:泉井久之助(著)

定価5,040円
ここが○問題に解答が付いている。
ここが×値段が高め。というか高い。

久しく絶版でしたが復刻されました。

普通、ラテン語の参考書には問題の解答がないのが当たり前ですが、この参考書には解答がついています。

その点では独習者には最適。

ただし、466ページとボリューム満点なので本気でラテン語を勉強しようとする人向けです。

大学書林:小林標(著)

定価4,830円
ここが○とにかく例文の質が高い。
ここが×独習者のための、と言いながら問題に解答なし。

ラテン語の名句や警句が盛りだくさん。

たとえば、

Si vis amari, ama.
もし愛されることを望むなら、愛しなさい。-セネカ

Una semper militiae et domi fuimus;paupertatem una pertulimus gravem.
兵役でも家でもいつでも我々は一緒にいた.ひどい貧乏も一緒にたえた.-テレンティウス

そのほかにも聖書などの名句もたくさん載っています。

暗記用例文として最高だと思います。(自分は半分くらいで挫折しましたが)。

著者の小林さんは新書でも本を出版されています。

ラテン語の歴史、ラテン文学などの話が満載。

カエサルやキケロなど、ラテン語の名句集。

東洋出版:松平千秋・国原吉之助(共著)

定価3,150円
ここが○大学の授業でも使われている、定番の文法書。
ここが×練習問題のボリュームは満点なのに解答なし。

自分が一番使った文法書です。

文法項目の解説が詳しいので、ちゃんと学べば効果大。

ボリューム満点の練習問題ですが、自分は羅文和訳だけにし、和文羅訳は飛ばしました。

まずは簡単なラテン語文法書を仕上げてから、じっくりとラテン文法に取り組むのには最適な文法書だと思います。

白水社:有田潤(著)

定価3,150円
ここが○初級にさらに入門とあるだけあって、初心者に最適。
ここが×しいて言えば、格変化の語順くらい。

格変化、とは英語でいうと I my me mine のことです。

ラテン語の名詞は 主格・属格・与格・対格・奪格 (と呼格)があります。

たとえばバラ rosa [ ロサ ] なら、

主格rosaロサ
属格rosaeロサエ
与格rosaeロサエ
対格rosamロサム
奪格rosaロサー

本当はこれに複数形の変化も加わりますが、省略。

日本で出版されているラテン語の文法書はたいがい、この順番。

でも「初級ラテン語入門」では、主格・対格・属格・与格・属格 の順。

主格rosaロサ
対格rosamロサム
属格rosaeロサエ
与格rosaeロサエ
奪格rosaロサー

たとえば「はじめてのラテン語」などで最初に学んだ場合、少し混乱。
英語でいうと、I me my mine に違和感、な感じ。

まあ、慣れの問題ですが。

最初に文法項目を学び、そのあと学んだことが出てくるやさしい長文を読む、というスタイルで進んでいきます。

一番いい学び方だと思います。

自分が最初に読みきったのが、この参考書でした。

by Norma Goldman & Jacob E. Nyenhuis

英語のラテン語の文法書です。

題名の通り、オウィディウス(Ovid ラテン名は Ovidius)の「変身物語(Metamorphosen)」を使った参考書です。

最初に英語でオウィディウスの「変身物語」の概要が載っており、そのあと(やさしく書き直した)ラテン語の「変身物語」の長文が続く。

次のページに長文に出てきたラテン単語の英語訳。

そして文法解説、次に Exercise。

とどめとして、ラテン語を語源にもつ英単語の解説。

ラテン語だけでなく、同時に英語やギリシャ・ローマ神話も学べます。

と、大サービスな作り。

Exercise に 解答はありませんが、解答付きの別冊問題集もあり。

ラテン語の辞書

羅和辞典といえば、これ。

研究社:田中秀夫(編)

他に「古典ラテン語辞典」というのもありますが、値段が高すぎて手が出ません。

研究社の「羅和辞典」で十分でしょう。

羅英辞典もあると大変便利。

前者は初級者用、後者は中級者向け。

英単語にはラテン語を祖先にもつものが多いですから、羅英辞典で調べたほうがピンとくることも多いです。

単語羅和辞典羅英辞典
longa長いlong
timidus臆病なtimid

ラテン語の単語集

大学書林:有田潤(編)

唯一のラテン語の単語集。

一揆奮発、念仏のように唱え、写経のように紙に書き、暗記。

暗記したらラテン文法を学ぶさい、文法だけに集中すればよくなったので、だいぶ楽になりました。

ラテン語の、中学英単語集のようなものです。

番外

大修館書店:逸見喜一郎(著)

「はじめてのラテン語」と共に最初に買った本。

でも最初は通読できませんでした・・・

発音の説明があまりないし、例文にルビも振っていないのでどう読めばわからず。

著者の逸見さんは「かなり迷ったすえに」ルビは振らなかったと書いています。

願わくは、迷わずにルビを振って欲しかった。

でも内容は面白く、伝統を重んじる姿勢に感動しました。

「はじめてのラテン語」の著者、大西さんは古典学者でもラテン語を自国語読みすることに対し批判したあと、

もっとも、私たちがつい先頃まで(今も?)毛沢東や金日成を「もうたくとう」とか「きんにっせい」と発音していたのと事情は同じ。無理からぬところはあります。しかし、これを「マオ・ツォトン」「キム・イルソン」と言えば、少しは知的に聞こえませんか?

と書いておられます。

でも自分には毛沢東を「マオ・ツォトン」と発音するとどこが知的なのかわかりません。

アメリカ人が日本を「ジャパン」ではなく「ニホン」と呼ぶようになったら、アメリカ人がさらに知的になった証拠、なのでしょうか?

一方、逸見さんいわく、

李白が「りはく」ではなく「リー・ポー」になったとしたら、そのときには日本文化を支えている漢文の素養の消失である。孔子も司馬遷も唐も「こうし」「しばせん」「とう」でなくなってしまえば,日本語から姿を消す。

余談として、でした。

「ラテン語のはなし」は、ある程度(発音の仕方くらいは)ラテン語を学んだあとに読むと、副題どおり、「通読できる」と思います。

まとめ

「はじめてのラテン語」の冒頭にこんな話が載っています。

「でも、やっぱりだめよ。ラテン語学校に行っている恋人なんて、わたしはほしくないわ。そんな人、あたりまえじゃないもの」(H・ヘッセ『クヌルブ』高橋健二訳)

ラテン語を学ぶ者にとって、これほど最高のほめ言葉はありません。

だって、あたりまえな人じゃないから、ラテン語を学ぶんだもん。

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comments

from 通りすがり

英語に行き詰まり、関連性の高いラテン語を検索していたらこのサイトにたどり着きました。参考にさせていただきます、ありがとうございます。^^

from 管理人 まさんた

返信遅れました。すみません。
(なんせ、自分のブログは週に一回ぐらいしか見ないので…。)

通りすがりさん、これからラテン語を勉強するのですか?
英語さえ十分使えないのに…という意見もありますが、自分は、他の言語を少しでも学ぶと、英語の理解にも役立つと思います。

ちょっぴり。

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