擬音語の英単語

英単語を覚えるのは大変ですが、擬音語が一番の苦手。

擬音語の英単語は、辞書で調べて意味がわかっても、なかなか実感として意味をつかめません。

日本語だと、

ちょろちょろ、くにょくにょ、ドダッ、ゴリッ

など、聞いただけで、ピンときます。

聞いたことがない擬音語でも、日本語だとなんとなくわかります。

太郎君は、ヘコニョンとしていた。

太郎君、少なくても、シャキッとしていないことは確か。

これが英語だと難しい。

木村哲也(著)「英語らしさに迫る」に次の例文があります。

ビフテキがじゅーじゅー焼けている.

この、じゅーじゅーという擬音語を英語ではなんと言うのでしょうか?

正解を見るとこうなっています。

The beefsteak is sizzling.

つまり、日本語では、

擬音語動詞
じゅーじゅー焼けている

と、擬音語+動詞で表すのを、英語ではひとつの動詞(sizzle)で表現しています。

同じく「英語らしさに迫る」に載っている、「歩く」という表現。

たくさん載っていますが、五個だけ引用します。

様態副詞動詞英語
とぼとぼ歩くto plod
よたよた歩くto shamble
よちよち歩くto toddle
とことこ歩くto trot
てくてく歩くto trudge

この、「擬音語(擬態語)+動詞」を英語では一語でいうのは、日本語と英語の大きな違いの一つかもしれません。

ちなみに、擬態語とは「にっこり・そわそわ」など身振りを表す言葉。

ですが、擬音語との違いは微妙なところもあるので、以下は擬態語も「擬音語」とします。

今までに「ミステリーの英単語」でとりあげた英単語にもいくつか擬音語があります。

たとえば chirp 「楽しそうにキャッキャと話す」。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English/ロングマン現代英英辞典)で chirp を調べると、

to speak in a happy high voice
ー「ロングマン現代英英辞典」

と定義しています。

つまり、chirp は次のように分解できます。

英単語動詞擬音語
chirpspeakin a happy high voice
楽しそうにキャッキャと

chirp が使われている英文はミステリーの英単語 chirp に載せましたので、LDOCE の例文。

"yes, all finished," he chirped.

この chirp は訳しにくい。

「やった、ぜんぶ終わった」と彼はうれしそうに叫んだ。

くらいか?
でも high voice が入っていないなぁ…

洋書のミステリーから拾った擬音語の英単語をいくつか分解し、その単語が使われている英文を引用してみます。

擬音語 flop

まずは、英単語 flop

LDOCE の定義は、

to sit or lie down in a relaxed way, by letting all your weight fall heavily onto a chair, etc
ー「ロングマン現代英英辞典」

この単語を分解すると、

英単語動詞擬音語
flopsit or lie downin a relaxed way,(以下略)
リラックスして、ドカッと

英単語 flop が使われている例文。

Three remarkably ugly dogs wandered up and flopped to the ground around the table.

【訳】
見たことないほど醜い犬が三匹、ぶらっとやって来て、テーブルの周りにドカッと座った
-Thomas Harris 「Red Dragon」

remarkably に ugly な犬が三匹、ドッカと地面に座る光景、目に浮かぶ英文です。

自分がそのテーブルに座っているのを想像すると、ちょっと・・・

擬音語 flit

続いて、英単語 flit

LDOCE の定義。

to move lightly and quickly and not stay in one place for very long
ー「ロングマン現代英英辞典」

flit を分解。

英単語動詞擬音語
flitmovelightly and quickly (以下略)
素早く、じっとしていない

小鳥やチョウチョみたいな動き方。

英単語 flit の洋書からの引用文。

She seemed very spooked, eyes flitting like birds'.

¶spook/スプーク(動詞)恐がらせる(= frighten)。

【訳】
目が鳥のようにせわしなく動き、彼女は非常に怯えているようだった。
Jeffery Deaver 「The Coffin Dancer」

この英文の後半は分詞構文。

分詞構文は付け足しですから、この英文を分解すると、

She seemed very spooked.
(Her) eyes were flitting like bird'.

擬音語 gulp

次の英単語は gulp

OALD(5th)の定義。

drink quickly or in large amounts
-「OALD 5th」

gulp を分解。

英単語動詞擬音語
gulpdrinkquickly or in large amounts
ゴクゴクと

英単語 gulp の洋書からの引用。

He gulped his beer and gazed at the ocean.

【訳】
男はビールをゴクゴクと飲み、海を見つめていた。
Jhon Grisham 「The Firm」

ん~ビールが飲みたい。

擬音語 snarl

きりがないので最後に、英単語 snarl

LDOCE の定義。

to speak or sya something in a nasty, angry way
ー「ロングマン現代英英辞典」

snarl を分解。

英単語動詞擬音語
snarlspeak or sayin a nasty, angry way
不機嫌そうに怒って

英単語 snarl の洋書からの引用。

Dellray snarled into his radio.“All team. status.”

¶radio (名詞)無線。

【訳】
デルレイは無線に向かって怒鳴った。「全ての班。状況はどうだ」
Jeffery Deaver 「The Coffin Dancer」

右脳と左脳。

余談ですが、「英語らしさに迫る」に面白いことが書いてありました。

人間の脳は右半球と左半球に分かれており、基本的に言葉は左半球で処理され、音楽など非言語音は右半球で処理されます。その点では日本人も欧米人も同じなのですが,東京医科歯科大学の角田忠信氏の研究によれば,日本人は虫や動物の鳴き声を「言葉」として,左脳で処理するのに対し,英米人(に限らず日本人以外)は虫の声を「雑音」として右脳で処理します.
「英語らしさに迫る」

動物の鳴き声を英語では一つの単語で表すのに対し、日本語では「わんわん(ニャーニャー)鳴く」と擬音語で表現するのも、右脳・左脳と関係あるのでしょうか?

「カレッジライトハウス英和辞典」に動物の鳴き声一覧がありました。

いくつか載せてみます。

動物鳴き声動物鳴き声
ass ろばbraycamel らくだgrunt
turkey 七面鳥gobblepeafowl くじゃくscream

クジャクが scream「金切り声を上げる」と鳴くのは、なんとなく納得。

動物や虫の鳴き声の英単語、いっぱいありすぎて覚え切れません。

flop や flit のような擬音語も、何万とあるでしょう…

日暮れて、道ナントカ。

こういう英単語を覚えるには、やはり洋書をたくさん読んで、英語をたくさん聞いて、体内に吸収するしかないのかも。

以上、「擬音語の英単語」、でした。

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