2007年5月19日
擬音語の英単語
英単語を覚えるのは大変ですが、擬音語が一番の苦手。
擬音語の英単語は、辞書で調べて意味がわかっても、なかなか実感として意味をつかめません。
日本語だと、
ちょろちょろ、くにょくにょ、ドダッ、ゴリッ
など、聞いただけで、ピンときます。
聞いたことがない擬音語でも、日本語だとなんとなくわかります。
太郎君は、ヘコニョンとしていた。
太郎君、少なくても、シャキッとしていないことは確か。
これが英語だと難しい。
木村哲也(著)「英語らしさに迫る」に次の例文があります。
ビフテキがじゅーじゅー焼けている.
この、じゅーじゅーという擬音語を英語ではなんと言うのでしょうか?
正解を見るとこうなっています。
The beefsteak is sizzling.
つまり、日本語では、
| 擬音語 | 動詞 |
| じゅーじゅー | 焼けている |
と、擬音語+動詞で表すのを、英語ではひとつの動詞(sizzle)で表現しています。
同じく「英語らしさに迫る」に載っている、「歩く」という表現。
たくさん載っていますが、五個だけ引用します。
| 様態副詞 | 動詞 | 英語 |
| とぼとぼ | 歩く | to plod |
| よたよた | 歩く | to shamble |
| よちよち | 歩く | to toddle |
| とことこ | 歩く | to trot |
| てくてく | 歩く | to trudge |
この、「擬音語(擬態語)+動詞」を英語では一語でいうのは、日本語と英語の大きな違いの一つかもしれません。
ちなみに、擬態語とは「にっこり・そわそわ」など身振りを表す言葉。
ですが、擬音語との違いは微妙なところもあるので、以下は擬態語も「擬音語」とします。
今までに「ミステリーの英単語」でとりあげた英単語にもいくつか擬音語があります。
たとえば chirp 「楽しそうにキャッキャと話す」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English/ロングマン現代英英辞典)で chirp を調べると、
to speak in a happy high voice
ー「ロングマン現代英英辞典」
と定義しています。
つまり、chirp は次のように分解できます。
| 英単語 | 動詞 | 擬音語 |
| chirp | speak | in a happy high voice 楽しそうにキャッキャと |
chirp が使われている英文はミステリーの英単語 chirp に載せましたので、LDOCE の例文。
"yes, all finished," he chirped.
この chirp は訳しにくい。
「やった、ぜんぶ終わった」と彼はうれしそうに叫んだ。
くらいか?
でも high voice が入っていないなぁ…
洋書のミステリーから拾った擬音語の英単語をいくつか分解し、その単語が使われている英文を引用してみます。
擬音語 flop
まずは、英単語 flop。
LDOCE の定義は、
to sit or lie down in a relaxed way, by letting all your weight fall heavily onto a chair, etc
ー「ロングマン現代英英辞典」
この単語を分解すると、
| 英単語 | 動詞 | 擬音語 |
| flop | sit or lie down | in a relaxed way,(以下略) リラックスして、ドカッと |
英単語 flop が使われている例文。
Three remarkably ugly dogs wandered up and flopped to the ground around the table.
【訳】
見たことないほど醜い犬が三匹、ぶらっとやって来て、テーブルの周りにドカッと座った。
-Thomas Harris 「Red Dragon」
remarkably に ugly な犬が三匹、ドッカと地面に座る光景、目に浮かぶ英文です。
自分がそのテーブルに座っているのを想像すると、ちょっと・・・
擬音語 flit
続いて、英単語 flit。
LDOCE の定義。
to move lightly and quickly and not stay in one place for very long
ー「ロングマン現代英英辞典」
flit を分解。
| 英単語 | 動詞 | 擬音語 |
| flit | move | lightly and quickly (以下略) 素早く、じっとしていない |
小鳥やチョウチョみたいな動き方。
英単語 flit の洋書からの引用文。
She seemed very spooked, eyes flitting like birds'.
¶spook/スプーク(動詞)恐がらせる(= frighten)。
【訳】
目が鳥のようにせわしなく動き、彼女は非常に怯えているようだった。
-Jeffery Deaver 「The Coffin Dancer」
この英文の後半は分詞構文。
分詞構文は付け足しですから、この英文を分解すると、
She seemed very spooked.
(Her) eyes were flitting like bird'.
擬音語 gulp
次の英単語は gulp。
OALD(5th)の定義。
drink quickly or in large amounts
-「OALD 5th」
gulp を分解。
| 英単語 | 動詞 | 擬音語 |
| gulp | drink | quickly or in large amounts ゴクゴクと |
英単語 gulp の洋書からの引用。
He gulped his beer and gazed at the ocean.
【訳】
男はビールをゴクゴクと飲み、海を見つめていた。
-Jhon Grisham 「The Firm」
ん~ビールが飲みたい。
擬音語 snarl
きりがないので最後に、英単語 snarl。
LDOCE の定義。
to speak or sya something in a nasty, angry way
ー「ロングマン現代英英辞典」
snarl を分解。
| 英単語 | 動詞 | 擬音語 |
| snarl | speak or say | in a nasty, angry way 不機嫌そうに怒って |
英単語 snarl の洋書からの引用。
Dellray snarled into his radio.“All team. status.”
¶radio (名詞)無線。
【訳】
デルレイは無線に向かって怒鳴った。「全ての班。状況はどうだ」
-Jeffery Deaver 「The Coffin Dancer」
右脳と左脳。
余談ですが、「英語らしさに迫る」に面白いことが書いてありました。
人間の脳は右半球と左半球に分かれており、基本的に言葉は左半球で処理され、音楽など非言語音は右半球で処理されます。その点では日本人も欧米人も同じなのですが,東京医科歯科大学の角田忠信氏の研究によれば,日本人は虫や動物の鳴き声を「言葉」として,左脳で処理するのに対し,英米人(に限らず日本人以外)は虫の声を「雑音」として右脳で処理します.
-「英語らしさに迫る」
動物の鳴き声を英語では一つの単語で表すのに対し、日本語では「わんわん(ニャーニャー)鳴く」と擬音語で表現するのも、右脳・左脳と関係あるのでしょうか?
「カレッジライトハウス英和辞典」に動物の鳴き声一覧がありました。
いくつか載せてみます。
| 動物 | 鳴き声 | 動物 | 鳴き声 |
| ass ろば | bray | camel らくだ | grunt |
| turkey 七面鳥 | gobble | peafowl くじゃく | scream |
クジャクが scream「金切り声を上げる」と鳴くのは、なんとなく納得。
動物や虫の鳴き声の英単語、いっぱいありすぎて覚え切れません。
flop や flit のような擬音語も、何万とあるでしょう…
日暮れて、道ナントカ。
こういう英単語を覚えるには、やはり洋書をたくさん読んで、英語をたくさん聞いて、体内に吸収するしかないのかも。
以上、「擬音語の英単語」、でした。

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