2007年4月 6日
花と英語 初春編
やっと春らしくポカポカしてきました。
桜は満開。
我が家にもたくさんの花が咲き始めました。
母親が大の花好き。
毎日花を買い、種を植えています。
おかげで庭中が花だらけ。
最近デジカメを買い換えたので、試しにパシャパシャと我が家の花たちを撮影してみました。
旬はパンジーと椿(つばき)ですね。
パンジー
英語語源辞典で pansy を調べると、
フランス語の、
pensee [パンセ/考えること」
penser [パンセ/考える,思う」
が語源のようです。
その姿が、人が物思いにふけっているようだから、もしくは、パンジーを見ると人を思い出すから、ということらしい。
ほんと?
そう見える?
右上の写真のパンジーは、おもいっきり人面パンジーですが。
それ以外は・・・
ん...
ん...
よく見ると...
そう見える!
と、いうことで。
椿(つばき)
椿は英語で camellia [ カミ-リア ]。
語源辞典によると、G. J. Kamel という人の名前が語源だそうです。
Morvia 出身のカトリック イエズス会の宣教師;日本からロンドンにこの植物を初めて持ち帰ったといわれている.
Kamel のラテン語名は、Camellus。
それを Camellia という女性形に変え、英語になったようです。
正式な学名は、Camellia japonica [ カメッリア ヤポーニカ ]。
日本が原産地なんですね。
桜草
ものすごい量の桜草が庭に咲き乱れています。
ほんと、咲き乱れ、という言葉がぴったり。
群生して花を咲かすので見るからに圧巻。
桜草は英語で primrose。
prim は prime [プライム] のことで、「第一の,最初の」。
prim 「最初の」+ rose 「バラ」。
春に先駆けて咲くので英語でそう呼ぶそうです。
でも...
バラには似てないぞ?
と思ってよく見たら、
◇14C初から16C初に用いられた同義の primerol(e) に取って代わった.
と書いてありました。
春の訪れを告げる役目の花、が本当の語源のようです。
日本語の、「桜草」というのは見た目が桜に似ているから、でしょう。
水仙(スイセン)
旬といえば、スイセンも旬ですね。
スイセンはほんと、いろいろな種類があります。
スイセンは英語で narcissus [ ナースィサス ]。
語源は、かの有名なギリシャ神話の、ナルキッソス(Narcissus)。
水面に映った自分の姿に恋に落ち、溺れ死ぬ。
その後、死んだ場所にスイセンの花が咲きました。
という神話の主人公。
自分に惚れる。ナルシシズム(narcissism)の語源でもあります。
ところで、スイセンの名前の由来は、ナルキッソス、というのは本当でしょうか?
スイセンが先?ナルキッソスが先?
スイセン、ナルキッソスを英語・ラテン語・ギリシャ語で。
| 言語/名前 | スイセン | ナルキッソス |
|---|---|---|
| 英語 | narcissus ナースィサス | Narcissus ナースィサス |
| ラテン語 | narcissus ナルキッスス | Narcissus ナルキッスス |
| ギリシャ語 | narkissos ナルキッソス | Narkissos ナルキッソス |
どの言語でも、大文字・小文字の違いだけで綴りは同じ。
本来、ラテン語には大文字・小文字の区別はありませんでしたが。
語源辞典のスイセン(narcissus)の項に次の説明があります。
◇地中海起源か.その強い香りが感覚をしびれさせると考えられたため Gk narke 「しびれ」と連想された(cf.NARCOTIC).
ギリシャ語 narke(ナルケー)は、英語でいうと、numbness。
無感覚・麻痺、という意味。
スイセンに名前がつけられたのと、ナルキッソスの伝説が生まれたのはどちらが先なのでしょう?
(自己流)仮説、その1
スイセンは有毒植物。
毒性があるので、ギリシャ語の narke(ナルケー)「しびれ・麻痺」という単語を元に、スイセンに narkissos という名前がつけられた。
スイセンは少しうつむき加減に咲く花。
その後、水辺に咲くスイセンの姿から、ナルキッソスの神話が作られた。
(自己流)仮説、その2
narke という単語をもとに、過程はわかりませんが、ナルキッソスの神話が作られた。
水辺に咲いたスイセンの姿が、水面を眺めるナルキッソスの姿に似ているので、スイセンをナルキッソスと呼ぶようになった。
どっちでしょう?
なんとなく、仮説、その1のほうが理屈にかなっているような気がしないわけではないこともなし、な、感じもしないこともなし。
どうなんでしょう?
同じ語源の英単語
同じ語源を持つ英単語に narcotic があります。
麻酔薬、睡眠剤、麻薬、麻薬中毒者などの意味。
ミステリーの洋書を読んでいると「麻薬中毒者」という意味でよく出て来る単語です。
さらに、略語、narc [ ナーク ] 「麻薬捜査官」もよく出てきます。
名前の裏に、何かがある、っぽい花
我が家にこんな花もありました。
めんどくさがって語源は調べませんでしたが、調べたらきっと面白そう。
下の二つは、なんとなく花とは認め難し。
きっと、真夜中に動き出して我が家を徘徊しているはず。
ちっちゃな花たち
名前を聞きましたが、失念した小さな花たち。
愛情を込めて、名もなき花、と呼んでいます。
ちっちゃな花は可愛らしいですね。
たまに気づかずに踏んづけちゃいますが。
クリスマスローズ
母親が大のクリスマスローズ好きなので、庭には至るところにクリスマスローズが咲いています。
クリスマスローズにはいろんな色があります。
正式名称があるようですが、一般的には「クリスマスローズ(Christmas rose)」。
クリスマスの時期に開花するから、そう呼ばれるそうです。
ちなみに、クリスマスローズの花は、正式には「花」ではないらしい。
正式には、「ガク片」というらしい。
学術的なことはともかく、なんとなく変わった 花 です。
カンパヌラ
自分は冬はもちろん、夏もコタツで生活しています。
もちろん、夏は電気はつけませんが。
コタツの上はパソコンと本と辞書に占領されっぱなし。
殺風景なので、小さな花を買いました。
カンパヌラ、という花。
カンパヌラの英語名は、campanula [ カムパニュラ ]。
別名、bellflower。
和名で「つりがね草」ともいうそうです。
鐘・ベル(bell)にはまったく似てないぞ?
なぜベル(bell)なのだろう?と思い、いろいろ調べたところ、カンパヌラにはいろんな種類がありました。
その中で、確かに bell に形が似ているのもあり。
さっそく近くの花屋へ行き、ベルに似ているカンパヌラを買いました。
確かに、ちょこっとベルの形をしています。
ついでに英語語源辞典で campanula を調べてみました。
語源のスタートは、カンパーニアから。
カンパーニアとは古代ローマ時代、首都ローマの南に位置した地方。
鐘の名産地だったのでしょうか。
| カンパーニア地方 | Campania カムパ-ニア |
| カンパーニアで作られた金属 | campanam カムパ-ナム |
| それが「鐘(bell)」という固有名詞に | campana カムパーナ |
| カンパヌラの花は鐘の形に似ている | |
| 小さい、という意味の指小辞をつける | campanula カムパヌラ |
| 英語読みになって | campanula カンパニュラ |
ラテン語の campana [ カムパーナ ](=bell) は知っていましたが、たまたま買った花の語源だとは調べるまで思ってもいませんでした。
発芽!!
母親に誘発されたわけではありませんが、三月の中旬に自分も種や球根を植えてみました。
そしてついに、プランターに蒔いた「かすみ草」、芽吹きました!!
ピッコロ大魔王も感慨深げです。
発芽はしたけれど...
ひまわり(sunflower)にも挑戦。
同じところに「青しそ」と「赤しそ」の種も同居させてみました。
黄色と緑と紫の奇跡のコラボレーション。
が、発芽したのは、ひまわりのみ。
しその種は肥やしと化した模様...
ピッコロも複雑な表情です。
発芽せず...
辛いものが大好きなので、激辛唐辛子の種も蒔きました。
しかし、芽が出る気配なし...
ちなみに左端に見えるのはジャンボ苺の苗。
赤と赤。そして甘さと辛さの世紀のコラボは大失敗に終わりそうです...
ピッコロ大魔王いわく、C'est la vie・・・
ぅぬ・・・
同じくプランターに植えた・・・何か。
何の種を蒔いたか忘れました。
愛が薄かったからか、全く発芽せず。
プランターはただの肥料置き場と化しています。
ピッコロ大魔王、しょんぼり。
植物を育てるのは、ほんと大変ですね。
やっぱり・・・
水だけで育つサボテンが、一番らくちん!
再読中の「サッチャー回顧録」をバックに、ピッコロ大魔王、ご満悦。
花と英語 水仙とワーズワースの詩、に続く。


コメント
from niko
まさんたさんの家の庭、こんなにたくさんの花が咲いているんですね!各々の花の語源も興味深かったのですが、どちらかというと最後のほうはピッコロが気になっちゃって、ピッコロしか目に入りませんでした(笑)。彼は何を思っているんだろう…
私のブログで言い忘れてしまったことがあります。日本の古典、漢文についても、ぜひぜひ機会があったらブログで紹介してください!(全然関係ないコメントですみません…)
2007年4月 7日 00:59
from まさんた
ピッコロが何を思ったか、だいたいわかります。
甥っ子にもらったピッコロとは以心伝心ですから。
でもそこは男と男の約束、密かに語ってくれたピッコロの切ない胸のうちは内緒にしときます。
日本の古典について前に「源氏物語」のことを書きましたが、思ったのはやはり英語はいつまでたっても外国語、なんだなぁ…と。
万葉集なり何なり、日本の古典だと読むだけで感じるところがありますからね。
一方、英詩は頭をひねって解釈しても、あまり心に届かず。
感受性の問題かもしれませんが。
せっかくなので、まずは万葉集の英訳についてでも書いてみようかな、と思います。
漢文は英語に取って代わられるまで日本の「外国語学習」、でした。昔の人がどう外国語(漢文)を学んでいたか、について、ちょこっと書いてみます。
2007年4月 7日 08:52
from Dill
まさんたさん
わぁ、素敵なお庭ですね・・・こんなにたくさんの花が咲いていて。お母様が、丹精して育てていらっしゃるのでしょうね。 イギリスでもよく椿を見るのですが、そのたびに日本的な花だな、と思っていました。日本が原産だったのですね。
ところで、うちでも沢山、種をまきました。一番元気なのは、ソラマメで、ひまわりはまだ芽が出てきません。これから冬の走りまで、たくさんの花が咲いてくれるといいな、と思っています。
まさんたさんのお庭の続報も、楽しみにしています!
2007年4月 8日 05:08
from まさんた
Dill さんも花好きなようですね。
ブログのアドレスやペンネームでもわかりました。
この記事を書いて以来、花ばかり眺めています。
母の遺伝子が目覚めたのでしょうか?
チューリップも開花宣言のようです。百合も目覚めそうな気配。朝顔もこれからですね。
ただ、写真を撮っているとき、たくさんの朝顔を植えた棚を倒してしまいました。
テキトーに土を戻しておきましたが、おそらく・・・
かあちゃん、ゴメン。
種の混合で、虹色の朝顔に突然変異。
そんな奇跡が起きるのを期待。
2007年4月 8日 18:49