英単語 car と dutifully、のこと

英文を読んでいて、car という単語が出ると、車(自動車)と思ってしまいます。

しかし、英単語の car にはいろんな意味があるようです。
エレベーターでの話。

He got on an elevator to go down and saw Sheehan already on it. The car was crowded and Sheehan was at the back, behind the pile.

【訳】
彼が階下へ降りようとエレベーターに乗り込むと、すでにシーハンが乗っていた。エレベーターは混み合っており、シーハンは人込みに押され、いちばん奥にいた。
M.Connelly 「The Black Ice」

car を英和辞典で調べると、

(ロープウェイの)ゴンドラ;(飛行機・気球などの)つりかご;《米》(エレベーターの)箱(cage).
「ジーニアス英和辞典」

と、エレベーターの箱の意味があることがわかります。

でも日本語でエレベーターの中を「箱」とはあまり呼ばない気がします。何と呼ぶのでしょうか。

しいていえば・・・

乗るところ?

あの気まずさは、日米共通。

ついでに、エレベーターを乗る上での掟(おきて)、のこと。

エレベーターでは、よそ見などせず、階を示すランプを見つめているのが日本人の習慣。いや、法律といっても過言ではありません。

海の向こうのアメリカではどうなのでしょうか?

As the elevator moved, both men dutifully stared at the blinking numbers above the door.

【語句】
¶stare/ステア(動詞)じっと見つめる。
¶blink/ブリンク(動詞)点滅する。

【訳】
エレベーターが動いてる間、二人の男はドアの上の点滅する数字を例のごとく、じっと見つめていた。
Jhon Grisham 「The Firm」

やっぱりどの国のエレベーターにも魔物が住んでいるようです。

この引用文では dutifully が効いています。

直訳すれば、「忠実に,掟どおりに」という意味ですが、このたった一語で、あの気まずさを避けるため、を表現しきっています。

「世の掟どおり」では少々クドく、かといって、うまい訳が思い浮かばなかったので、「例のごとく」と訳しておきました。

同じくグリシャムの「The Firm」の中で dutifully が効果的に使われている英文。

Hunter Quin was five. His sister Holly was seven. They both ate the spaghetti with perfect manners from the brand-new dining table and dutifully ignored the grown-up talk circulating around them.

【語句】
¶brand-new (形容詞)真新しい。
¶grown-up (形容詞)大人の,大人どうしの。

【訳】
ハンター・クインは五歳で、姉のホリーは七歳だった。二人は真新しいダイニング・テーブルでスパゲッティーを見事なまでの作法で食べつつ、周りで交わされる大人の会話を律儀にも聞こえていないふりをしていた。
Jhon Grisham 「The Firm」

dutifully ignored は直訳すれば「忠実に無視していた」。
意訳して、「律儀にも聞こえていないふりをしていた」、と訳しました。

お利口なお嬢ちゃんたち。

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